エロシーンでキャラ立てを補完している。

 という部分は、抜きゲーにおいて多分にある。「淫烙」のレビューをErogameScapeに書いていてそう思った。それは、余計な肉をつけずにエロシーンを強調する上で実際有効なんだろう。実際遥ちゃんエロ可愛いもの。それこそ『もみじ』なんかもそうだったし、俺が今に至るまではっきりと分かっていなかっただけで、考えたらエロゲー的には当たり前かもな。
 でも、例えば「淫烙」で、もし遥が権力者たちに犯される前に、少しでも「彼らから普段滝沢家がどのように見られているか」という描写があれば、遥が学校で生徒や教師に犯される前に、少しでも「彼らから遥がどのように(ry」という描写があれば。もっと興奮出来るシーンならなかっただろうか。振り返ってみれば、滝沢家がその周辺のコミュニティの中で、どのように見られ、そういう位置づけがなされているか、という伏線描写は殆ど無いのである。
 勿論、それが無いからこそ、物語はスリムアップされ、よりシンプルにエロシーンを楽しめるわけである。めんどくせえ物語の前置きなんていらないのかもしれない。でも、もうちょっと生臭くなればなあ、と個人的には思ってしまうのだ。